とんでも物件 その1の④

とんでも物件

後日談

前回のお話はこちら【とんでも物件 その1の③ 小鳥

パラノイアに陥った1匹の猫、管理会社さんを訪ねます。
お店にいたのは、鍵を受け取った際にお会いした鈴木さん。

時々起こる騒音や、太郎さんが家に来た事について相談する猫ノ。
真剣に聞いてくれる鈴木さん。

Nekono(以下N):また太郎さんがきたら、どうしたらいいですか?
Suzuki(以下S):来ても、もう出ないでくださいね
N:何度もピンポンされたら?
S:自分で対応せず、こちらに電話をしてくださいね
N:入居したばかりですが、もし退去したい場合は可能ですか?
S:1ヶ月前に通知してくだされば可能ですよ
N:時々すごい音がするんですが、他の入居者から苦情がないですか?
S:(表情が一変、急にスンッ)ないです
N:(あるんですね)

また、太郎さんとは面識がありどんな方かご存知の様子。

S:なんというか…あまり…刺激しないほうがいい方、なんでしょうね…
N:(ファー、知ってたんだぁ)
S:困ったことがあったら何でも言ってください、
もめたくないのはわかりますが、大家さんへお伝えすべき事もありますからね
N:はい、ありがとうございます

猫ノ帰宅。
その後どう過ごしたか、実際あまり覚えていません。
しかしその後すぐに引っ越しているので、相談に行ったときはもう、引越ししようと決めていたんだと思います。

入居したのが2017年4月上旬、鈴木さんへ相談したのが5月上旬、その後5月下旬に新居へ引越し、6月下旬付で解約する事になります。(申し出から1ヶ月後の解約になるので6月下旬までは家賃が発生)

なるべく目立たず、かつ費用を抑えて引越しをしたかったため、レンタカーを借り、夜間の暗い時間に荷物を積んで引っ越しました。
応援に来てくれた母と友人と一緒に、声をひそめながら。

そして新居へ。うわーい
この新居がまた、これまたアレなのですがそれは、またの機会に。

さて、2ヶ月の間にAアパート(太郎さん家)とBマンション(引越し先)の初期費用と引越し費用を支払い、深手を負う猫ノ。
恐怖の生活から抜け出せるなら費用などなんのその、と言いたいところでしたが、実はAアパート、解約時のクリーニング代として敷金が充てられる契約でした。

クリーニング。入居前に行われなかったと思われるクリーニング、
退去するときにその費用を払うクリーニング。
クリーニングされていなかったから自分でしたクリーニング。
入居時より綺麗になったお部屋のクリーニング費用を支払う猫ノ。
もういいでしょうか。

仕方ありません、正味1ヶ月半ほどですが、猫ノが住んだことは確かなのですから。
いちおう解約手続き時に管理会社さんへ、入居前はクリーニングされてなかったみたいなんですよね(何気なく) と言ってみてはみましたが、困ったように微笑まれただけでした。
そりゃそうです、その状態を見せなければもう証明できません、猫ノがせっせと証拠隠滅してしまったのですから。

退去の立ち会いの際にもクリーニング費用の話になり、お部屋が綺麗だから敷金がいくらか戻ってくるかもと言われましたが、8年経った今でも戻っていません。
忙しいのかなあ

そして、管理会社さんへ鍵を返す日。 すでに新居で生活していた猫ノ、久しぶりにAアパートの管理会社さんへ。(途中、道で太郎さんを見かけ全力で隠れる)
鍵を返せば、もう終わりだ、イェーイ。

その時に対応してくださったのは、鈴木さんとは別の方だったと思います。
鍵を返して、必要な書類にサインをしていたか何かの時。
理由は忘れましたが、猫ノの前の住人さんの話になりました。

N:前のかたは、いつ退去されたんですか?
not鈴木:それがわからないんですよね、大家さんが部屋空いたよって、
     鍵を持って来ただけでしたから

前の住人さん、解約手続きも何もなく、いなくなったのだそう。
…why…?

鍵を大家さんへ渡して去っていった?
猫ノにはわからないですし、わからないままでいいです。

ー3年後ー

恐怖の館から逃げ出して3年が過ぎた頃、何かの用で父と話していた猫ノ。
「そういえばお前の部屋の何かの請求が来て、支払っておいたぞ」と父。
え?
なぜ、なんの請求が?なぜ父に?

詳しく聞くと、その時の請求書を探して連絡してくれた父。
どこかの保証会社からの、保証料の請求です。
「たしか去年も支払ったぞ」と父。
もしかして…
確認すると、恐怖の館(Aアパート)を契約した時の保証会社です。
契約更新のための保証料の請求。

えー

why契約更新?
そしてwhy父、なんだか分かってないのに支払った?

(ちなみになぜ父に請求されたかというと、Aアパート契約の際に一時的に無職だった猫ノは直接の契約者になれず、父に名義人になってもらったたためでした。父、ごめんなさい)

というわけで3年ぶりにAアパートの管理会社さんへ連絡。
鈴木さんは退職されたそうで別のご担当者さんへ事情を説明。
結果、退去時に管理会社さんから保証会社さんへの解約連絡が漏れていたそう。

ちなみに父が支払ったのは1回ではなく、1年ごとに請求があり毎年支払っていたそう。

ち、ちちぃ~

ついでに、退去後の日割り分の家賃が返金されていないことをお伝え。
(前家賃で1ヶ月分を先に支払い、解約日以降の日割り分が後で返金されるはずだったが返金されていなかった)
過払い分は返金していただけるとのことで納得。

その後、保証金は返ってきたのですが、家賃の日割り分は未だ返ってきていません。
忙しいのかなあ

以上が、猫ノのとんでも物件体験です。
学んだのは、仲介業者さんがお勧めしてこない物件はよく考えたほうがいいということ。
もちろん一概にそうとは言えないですし、今回でいえば田中さん(覚えていますか?はじめに登場した仲介業者さんです)が何か知っていたかどうかは、わかりません。
全てが猫ノの被害妄想である可能性は否定できませんが、何か引っかかる、すんなり行かない、そういうときは、きっと何かがあるのです。

それから猫ノが安心して暮らせたかどうかは、またの機会に。

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
記憶と当時の日記を頼りにお伝えできるところをぎゅっとまとめました。

あらためて、当時猫ノを助けてくれた家族、友人に感謝いたします。

ではまた、次回の記事でお会いできたらうれしいです!

何かが気になったら、契約前に
「何かあるんですか?」と目をクリクリさせて聞いてみよう

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